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ことばラボ 読みの実験室

by 2017年4月 1日 10:36 PM

「あなたが好きな本」をいくつか思い浮かべてみてください。
そのなかに小説はどれほどありますか。
それらお気に入りの小説たちをあなたが初めて手にとったのはいつで、当時あなたはなにを想い、
それからどれくらい読み返したでしょうか。小説は刻々と変化していきます。
紙に書かれた文字が同じでも、それを読む私たちが変わっていくからです。 

「小説の世界」と一口に言っても、書かれた時代や文化は様々で、さらに読み手の解釈は千差万別。
たったひとつの読みでは完結できないルーズさこそが、小説の豊かさでもあります。 
「あなたの読み」と「私の読み」が出会うとき、小説の世界は今までとはまたちがう表情をのぞかせるはず。

若い文学研究者たちが提案するいくつもの読みのアングルを触媒にして、ともに新しい小説の世界を
試行錯誤してみませんか。 ことばラボはそんな「読みの実験室」です。 



 [ 第1回目 土地]
何らかのドラマが起こるのに二人以上の人間が必要なのはまあそうだとして、そこには土地も必要です。
 通常土地は出来事の舞台として考えられ、読書の地平においては後景に退いたものとして考えられがちです。 
とは言っても、どうやら人間は土地を欲望する動物であるようで、小説では土地を考えることを通じて生まれやアイデンティティをめぐる問いかけが発されることがあります
しかし、その問いかけの中で美化されたり歪曲を受けたりするのもまた土地というものです。
このような土地と人間との結びつきはどこまで真正なものなのでしょうか。
今回はそんな「土地」を読みの触媒として、小説を読んでみたいと思います。 

-唐橋聡「阿部和重 ー裏日本の想像力」 -戸丸優作「はじまりはいつも謎 ー『ロビンソン・クルーソー』の足跡」 -加勢俊雄「風景画と小説 ー田舎に帰ろう?」




------------------- 3人の講師の紹介 -------------------

加勢 俊雄 Kasei Toshio
東京大学総合文化研究科言語情報科学専攻博士課程 19世紀末〜20世紀初頭のイギリス小説が専門。
日本近代詩にも関心を持っている。 読書という習慣にも食わず嫌いが存在しますが、その本がなぜ書かれ、
どのように楽しまれたのかを想像するうちに、 思いがけない言葉の世界が姿を覗かせたりもします。
いつもとは少し違う角度から「言葉」を考える、 そんなぜいたくな時間のなかで、豊かなコミュニケーションが
育まれていくことを期待しています。


唐橋 聡 Karahashi Soh
所属:東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻博士課程 専門:現代フランス文学・思想
見知らぬ地を散策するような読書が好きです。 この会が、本の世界の心躍る路地裏や思いがけない小径を
探る試みになればと思っています。 


戸丸 優作 Tomaru Yusaku 
東京大学大学院総合文化研究科博士課程。
主な研究対象はサミュエル・ベケットのフランス語による小説作品。「読む」ことについてニーチェはこう言っている。
「技術としての読み方を習得するには、何よりもまず、 今日はなはだしく忘れられている一事が必要だ。
そのために諸君はほとんど牛にならなければならず、 間違っても〈近代人〉であってはならない。
その一事とは何か。それは反芻することである」(『道徳の系譜』)。 
反芻することももちろん大事だが、個人的には、姿勢を変えることも重要である、と思う。 



日時;2014.6.24 19:30〜21:30
料金:1500円(1Drink)
お問合せ:tomasson.y@gmail.com
場所:ニューロ吉祥寺




------------------- 今後のスケジュール -------------------

第2回 7/22(火)
「小説のデザイン ー小山田浩子『穴』」担当:戸丸優作

第3回 8/26(火)
「旅する文学 ー萩原朔太郎『猫町』」担当:加勢俊雄

第4回 9/23(火)
「歴史の語り方 ーローラン・ビネ『HHhH』」担当:唐橋聡



加勢 俊雄 Kasei Toshio

唐橋 聡 Karahashi Satoshi

戸丸 優作 Tomaru Yusaku

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