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ことばラボ 読みの実験室 第4回

by 2017年4月 1日 10:36 PM

歴史の語り方−−−−ローラン・ビネ『HHhH』  「歴史」と「小説」の関係はどのようなものでしょうか。 歴史は事実を扱うもので、小説はフィクションを扱うものなのだから、両者は明確に異なるものだ、という考え方がありうるでしょう。
「史実」という言葉がありますが、たとえば「この小説で描かれているノモンハン事件は史実と異なる」というとき、歴史と小説は真逆のものとして位置づけられています。 他方で、歴史学の本を読んでいるとしばしば「歴史を書く」という表現に出会うことがあります。
このような表現の背景には、歴史は言葉を用いて組み立てられるものだという考え方が窺えます。
言葉による構築物であるという点では、歴史は小説の方へとぐっと接近してくるでしょう。  このように、歴史と小説(物語)は、ときに反対の意味で用いられ、ときに非常に近しいものとして受け取られるわけです。    第4回の「ことばラボ」では、「歴史を書く」試みをそのまま小説にした作品ともいえる
ローラン・ビネの『HHhH』を手がかりに、この一筋縄ではいかない歴史と小説の関係を考えてみたいと思います。

(担当:唐橋 聡 )

日時;2014.9.23 19:30〜21:30
料金:1500円(1Drink)
お問合せ:tomasson.y@gmail.com
場所:ニューロ吉祥寺

ローラン・ビネ『HHhH』を読んできてください。

------------------- 講師の紹介 -------------------

唐橋 聡  Karahashi Soh
東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻博士課程
専門:現代フランス文学・思想
見知らぬ地を散策するような読書が好きです。
この会が、本の世界の心躍る路地裏や思いがけない小径を探る
試みになればと思っています。 

------------------- ことばラボとは -------------------

「あなたが好きな本」をいくつか思い浮かべてみてください。
そのなかに小説はどれほどありますか。
それらお気に入りの小説たちをあなたが初めて手にとったのはいつで、当時あなたはなにを想い、
それからどれくらい読み返したでしょうか。小説は刻々と変化していきます。
紙に書かれた文字が同じでも、それを読む私たちが変わっていくからです。 

「小説の世界」と一口に言っても、書かれた時代や文化は様々で、さらに読み手の解釈は千差万別。
たったひとつの読みでは完結できないルーズさこそが、小説の豊かさでもあります。 
「あなたの読み」と「私の読み」が出会うとき、小説の世界は今までとはまたちがう表情をのぞかせるはず。

若い文学研究者たちが提案するいくつもの読みのアングルを触媒にして、ともに新しい小説の世界を
試行錯誤してみませんか。 ことばラボはそんな「読みの実験室」です。 

 


唐橋 聡 Karahashi Soh

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