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ことばラボ 読みの実験室 第5回

by 2017年4月 1日 10:36 PM

恋愛以上、恋愛未満−−−−川端康成『雪国』
 

「友達以上、恋人未満」という言葉があります。越えれば「友達」、越えなければ「恋人」である一つの線は、

ある人間関係を「恋愛」と「友情」に分ける線でもあるでしょう。 ところで「恋愛」を辞書で引けば、「男女が恋い慕うこと。また、その感情」とあります。 しかし「男」が「男」を、「女」が「女」を「恋い慕う」こと、また自分が「男/女」で相手が「女/男」だからという理由でなく誰かが誰かを「恋い慕う」ことを、私たちは知っています。想像することもできます。

「恋愛」という言葉はこのように、「男と女」という二分法と一緒になって、私たちの経験と想像力の広がりを押しとどめているのではないでしょうか。



第5回のことばラボでは、この「男と女」という二分法(ジェンダー)について、「恋愛」小説として語る欲望と 「恋愛」小説としての欠陥を語る欲望の両方を惹起してきた『雪国』という作品を題材に、考えてみたいと思います。 小説を読む経験と、その際に働く想像力は、「名作」という教科書的なイメージや「恋愛」という言葉からは零れ落ちる 何かに、向っていくかもしれません。


(担当:平井 裕香)


日時;2014.10.28 19:30〜21:30
料金:1500円(1Drink)
お問合せ:tomasson.y@gmail.com
場所:上田学園
東京都武蔵野市本町4-9-28
http://www.uedagakuen.org/#!untitled/c1iuz

※川端康成『雪国』を読んできてください。

------------------- ゲスト講師の紹介 -------------------

平井 裕香  Hirai Yuka
東京大学大学院総合文化研究科博士課程在籍
専門 日本近代文学

------------------- ことばラボとは -------------------

「あなたが好きな本」をいくつか思い浮かべてみてください。
そのなかに小説はどれほどありますか。
それらお気に入りの小説たちをあなたが初めて手にとったのはいつで、当時あなたはなにを想い、
それからどれくらい読み返したでしょうか。小説は刻々と変化していきます。
紙に書かれた文字が同じでも、それを読む私たちが変わっていくからです。 

「小説の世界」と一口に言っても、書かれた時代や文化は様々で、さらに読み手の解釈は千差万別。
たったひとつの読みでは完結できないルーズさこそが、小説の豊かさでもあります。 
「あなたの読み」と「私の読み」が出会うとき、小説の世界は今までとはまたちがう表情をのぞかせるはず。

若い文学研究者たちが提案するいくつもの読みのアングルを触媒にして、ともに新しい小説の世界を
試行錯誤してみませんか。 ことばラボはそんな「読みの実験室」です。 

 

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